「空き家を売却したいけれど、いくらで売れるのか分からない」「査定額はどのように決まるのだろう」と疑問をお持ちではありませんか?空き家の査定額は、立地や建物の状態、土地の形状、周辺の取引事例など、さまざまな要素をもとに算出…
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虎ノ門桜法律事務所 / 代表弁護士伊澤 大輔経歴:
2001年弁護士登録。虎ノ門桜法律事務所代表弁護士。
不動産会社(売買、賃貸、仲介、管理、共有物分割、競売等)等、顧問先多数。
元暴力団追放運動推進都民センター相談委員、同センター不当要求防止責任者講習講師。 -
宅地建物取引士杉本 英紀経歴:
2000年より不動産業に従事。2004年に宅地建物取引士を取得。
借地権にとどまらず、再建築不可、私道持分なし、道路未接道、事故物件、収益ビル、倉庫、アパート、マンションなど、全ての訳アリ物件に愛された男。
訳アリ物件のエキスパート、ブリリアント杉本。
趣味はバイクツーリング。どんな悪路でも物件見に行けます。
目次
「空き家を売却したいけれど、いくらで売れるのか分からない」「査定額はどのように決まるのだろう」と疑問をお持ちではありませんか?空き家の査定額は、立地や建物の状態、土地の形状、周辺の取引事例など、さまざまな要素をもとに算出されます。しかし、査定の仕組みを知らないまま売却を進めると、提示された価格が適正なのか判断できず、後悔につながる可能性もあります。この記事では、空き家の査定相場がどのように決まるのかをはじめ、査定額に影響する主なポイントや、売却前に確認しておきたいチェック項目を分かりやすく解説します。査定結果の見方や売却時の注意点も紹介しますので、納得できる価格で空き家を売却したい方はぜひ参考にしてください。
空き家査定とは何か知っておこう

空き家査定の基本的な仕組みと目的
空き家査定とは、現在使用されていない住宅(空き家)について、不動産会社や専門家が市場価値を算出し、売却可能な価格の目安を提示するプロセスのことです。相続・老朽化・転居などの理由で長期間誰も住んでいない住宅は、維持管理にコストがかかる一方で、固定資産税や将来的な修繕費用の負担も生じます。そのため、売却や活用を検討する際の第一歩として、空き家がどの程度の価値を持つのかを客観的に把握することが不可欠です。
査定の目的は大きく分けて以下の3つに整理できます。
| 目的 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 売却価格の把握 | 市場における適正な売り出し価格の目安を知るため |
| 相続・遺産分割の判断材料 | 相続放棄の検討や公平な遺産分割の基準とするため |
| 資産価値の確認 | 所有し続けるべきか、売却・活用すべきかを判断するため |
国土交通省住宅局の調査(令和5年12月)によると、使用目的のない空き家は約349万戸に上るとされており、今後の人口減少に伴いさらに増加することが懸念されています。こうした背景のもと、空き家を放置するリスクを回避するためにも、査定を通じて資産の現状を正確に把握しておくことが重要です。
査定の手続き自体は、不動産会社への依頼から査定額の受け取りまで、基本的に無料で行われるケースがほとんどです。不動産会社は売却の仲介または買取によって収益を得るビジネスモデルであるため、査定そのものに費用が発生することは一般的ではありません。ただし、不動産鑑定士による「不動産鑑定」は有料の公的手続きであり、査定とは性質が異なる点に注意が必要です。
査定を依頼すると、不動産会社の担当者が物件の所在地・築年数・建物の状態・土地の面積・周辺の取引事例などを総合的に確認したうえで、査定額を算出します。この査定額はあくまで「売却できると見込まれる価格の目安」であり、実際の売却価格は買主との交渉や市場の動向によって変動します。
通常の不動産査定と空き家査定の違い
一般的な居住中の住宅における不動産査定と、空き家を対象とした査定は、基本的な流れこそ共通していますが、評価において考慮される要素や査定額に影響を与えるポイントに大きな違いがあります。
下表に、通常の不動産査定と空き家査定の主な違いをまとめました。
| 比較項目 | 通常の不動産査定(居住中) | 空き家査定 |
|---|---|---|
| 建物の状態確認 | 生活の維持管理がされているため劣化しにくい | 長期間の無人状態による劣化・湿気・シロアリ被害などを重点確認 |
| 管理状況の評価 | 居住者がいるため管理状況の問題は少ない | 放置期間や管理の有無が査定額に直接影響する |
| 内覧・現地確認の容易さ | 居住者の都合に合わせた日程調整が必要 | 鍵の管理や通電・通水の有無が確認作業に影響する場合がある |
| 法的リスクの確認 | 比較的少ない | 特定空き家指定・相続登記未了・固定資産税の特例除外など法的リスクの確認が必要 |
| 売却方法の選択肢 | 主に仲介売却 | 仲介売却・不動産会社への直接買取・更地渡しなど複数の選択肢がある |
空き家査定において最も注目されるのは、建物がどれだけの期間放置されていたか、そしてその間に適切な管理がなされていたかどうかという点です。人が住んでいない住宅は、通気や通水が行われず、湿気が溜まりやすい環境になります。これにより、カビの発生・木材の腐食・シロアリの繁殖といった問題が生じやすく、建物の評価額を大きく下げる要因となります。
また、空き家の場合は相続によって取得されたケースも多く、相続登記が完了しているか、名義が整理されているかといった権利関係の確認も査定の際に重要な確認事項となります。権利関係に問題がある場合、売却手続きが複雑になるため、事前に整理しておくことが望まれます。
さらに、2015年に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家特別措置法)の存在も、空き家査定を通常の不動産査定と区別する重要な要因です。同法に基づき「特定空き家」や「管理不全空き家」に指定された物件は、固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1の減額)が適用されなくなるため、保有コストが大幅に増加し、売却を急ぐ動機につながるケースもあります。こうした法的背景が査定額や売却戦略にも影響するため、空き家査定は通常の査定以上に多角的な視点で行われる必要があります。
空き家査定の相場を左右する主な要因

空き家の査定額は、さまざまな条件が複合的に絡み合って決まります。立地・築年数・建物の状態・接道状況・近隣の取引事例などを総合的に見て不動産会社が算出します。また、通常、戸建ての空き家は、建物の部分と土地の部分に分けて査定されることが多いです。それぞれの要因がどのように査定額へ影響するのかを事前に理解しておくことで、売却の見通しが立てやすくなります。
立地条件と周辺環境が相場に与える影響
空き家の査定において、立地条件は査定額全体を大きく左右する最重要因子のひとつです。最寄り駅からの距離・バス停へのアクセス・幹線道路への近さといった交通利便性は、買い手の需要に直結するため、査定価格にも強く反映されます。
また、周辺環境も見逃せないポイントです。スーパーや病院・学校・公共施設など生活利便施設が徒歩圏内に充実しているかどうか、近隣に嫌悪施設(工場・ごみ処理場・墓地など)がないかどうかも評価対象となります。さらに、ハザードマップ上の水害・土砂災害リスクの高低も近年は査定に影響します。
| 立地・環境要因 | 査定額への影響 |
|---|---|
| 最寄り駅から徒歩10分以内 | プラス評価(需要が高まりやすい) |
| 生活利便施設が充実している | プラス評価 |
| 嫌悪施設・騒音源が近接している | マイナス評価 |
| 水害・土砂災害リスクが高い地域 | マイナス評価 |
| 都市計画区域・用途地域(商業・準住居など) | 用途制限が緩いほどプラス評価になりやすい |
都市計画法上の用途地域(住居系・商業系・工業系)によって建てられる建物の種類・規模が制限されるため、利用可能性が広い用途地域の土地ほど需要が高まり、査定額も上がりやすい傾向があります。
築年数と建物の劣化状況による評価
築30年以上になる古い木造の空き家は、建物の価値がゼロに近くなるため、ほとんど土地の価値だけになります。これは、木造建築物の法定耐用年数が22年とされており、それを大きく超えると建物の経済的価値がほぼ消滅するためです。一方、鉄筋コンクリート造(RC造)の建物は法定耐用年数が47年と長く、同じ築年数でも構造によって評価は異なります。
ただし、築年数が古くてもリフォーム・リノベーションが実施されていれば、その内容や施工時期によって評価が上がることがあります。キッチン・浴室・トイレなどの水回りの改修履歴や、屋根・外壁の塗装・補修記録は査定の際に積極的に伝えましょう。
| 築年数の目安 | 建物評価の傾向 |
|---|---|
| 築10年未満 | 建物価値が高く残りやすい |
| 築10〜20年 | 建物価値が徐々に減少。設備の状態が評価に影響 |
| 築20〜30年 | 木造は建物価値がほぼゼロに近づく。RC造は一定の価値が残る |
| 築30年以上 | 木造は建物価値がゼロに近く、土地値が中心となる |
また、1981年(昭和56年)6月以前に建築確認を受けた建物は「旧耐震基準」、以降は「新耐震基準」に基づいて建てられています。旧耐震基準の建物は耐震性への懸念から買い手が付きにくく、査定額にマイナスの影響を与えることが多いため注意が必要です。
土地の広さや形状が査定額に与える影響
土地の価値は、広さだけでなく「形状」「接道状況」「高低差」など複数の観点から評価されます。一般的に整形地(正方形・長方形に近い土地)は使い勝手がよく評価が高い一方、旗竿地(路地状敷地)や三角形・台形の不整形地は建物の配置に制約が生じるため、評価が下がりやすい傾向にあります。
接道義務も重要です。建築基準法では、建物を建てるためには原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していることが義務付けられています。接道義務を満たしていない「再建築不可物件」の場合、建物を建て直せないため査定額が大幅に低くなる可能性があります。
| 土地の条件 | 査定への影響 |
|---|---|
| 整形地(正方形・長方形) | プラス評価(使い勝手がよい) |
| 不整形地・旗竿地 | マイナス評価(建物配置に制約) |
| 幅員4m以上の道路に接道 | 評価の前提条件を満たす |
| 再建築不可(接道義務未達) | 大幅なマイナス評価 |
| 傾斜地・高低差が大きい | 造成費用がかかるためマイナス評価になりやすい |
| 土地面積が地域の標準的な広さに合致 | 需要が高まりプラス評価になりやすい |
さらに、都市部では土地が広すぎると宅地分譲を目的とした購入でなければ活用しにくいケースもあり、必ずしも「広ければ高い」とは言い切れない点も押さえておきましょう。
空き家の放置期間と管理状態の影響
空き家を長期間にわたって放置すると、建物の劣化が急速に進みます。人が住んでいない家は換気・通風が行われないため、湿気がこもりやすく、カビや腐朽菌の繁殖・シロアリの侵入などが起きやすい環境になります。これらは建物の構造部分(基礎・柱・梁)にまで影響を及ぼし、放置期間が長いほど修繕費用が増大し、査定額が下がる要因となります。
一方で、空き家であっても定期的に換気・通水・清掃・除草などの管理が行われていれば、劣化の進行を抑えられるため、同じ築年数の物件と比較しても高い評価を得られることがあります。管理の記録(管理会社への委託履歴など)があれば、査定時に提示することで信頼性が高まります。
また、空き家は放置しておくと、空き家特別措置法に指定される危険性があります。「特定空き家」に指定された場合は行政から改善勧告・命令が出され、固定資産税の住宅用地特例(最大6分の1の減額)が解除されるリスクもあります。このような法的リスクの有無も、買い手の判断に影響するため査定額に反映されます。
| 管理状態 | 主なリスク・査定への影響 |
|---|---|
| 定期的に管理されている | 劣化が最小限。同築年数より高評価になりやすい |
| 数年程度の放置(外観は保全) | 内部の湿気・カビが懸念される。やや減額 |
| 長期放置(シロアリ・腐朽あり) | 構造への影響が深刻。大幅な減額要因 |
| 特定空き家・管理不全空き家に指定済み | 固定資産税特例の喪失・行政命令のリスクあり。著しく評価が下がる |
空き家査定の主な方法を比較する

空き家の査定を依頼する際、まず理解しておきたいのが「どのような方法で査定が行われるか」という点です。不動産売却に必要な査定には、机上査定と訪問査定の2つの方法があります。それぞれに異なる特徴があり、空き家の状況や売主の目的に応じて使い分けることが重要です。以下では、2つの査定方法の仕組みとメリット・デメリットをくわしく解説します。
机上査定の特徴とメリット・デメリット
机上査定とは、不動産会社が現地を訪れずに、過去の取引データや市場相場をもとに算出する簡易的な査定方法のことです。物件の立地・築年数・間取り・周辺の成約事例などのデータをもとに、おおよその売却価格を算出します。
机上査定は、簡易査定とも呼ばれることがあります。また、匿名で利用できる「匿名査定」や、完全自動で価格を算出する「AI査定」なども簡易査定に含まれる場合があります。不動産会社による査定は、基本的にどの方法であっても無料で行われます。
机上査定を依頼する場合、インターネットで築年数などの必要項目を入力するだけで依頼できるため、数分ほどで完了するケースがほとんどです。また、査定結果も即日〜数日ほどで受け取れるケースが多いでしょう。
空き家の場合、遠方に物件があるケースや現地への立ち会いが難しいケースも少なくありません。遠方の物件や、すでに空き家になっている住宅など、現地に足を運べない事情がある人にも机上査定は向いています。訪問査定では、基本的に所有者か代理人の立ち会いが必要ですが、机上査定であれば立ち会い不要で進められるため、距離やスケジュールの制約を受けずに査定を受けられます。
一方で、机上査定には精度面での限界があります。机上査定はデータにはない不動産の個別の事情は反映されないため、データが正確でなかったり、適切に管理されておらず一般的な築年数の状態と比べて劣化が進んでいたりすると実際の売却価格と差異が生じる恐れがあります。
また、契約を取るためにわざと高い査定価格を提示する不動産会社もいるため、机上査定の査定額を信用しすぎるのは危険です。机上査定の結果はあくまでも相場感をつかむための参考値として活用することが大切です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 査定方法 | 物件情報・過去の取引データ・路線価などをもとにデータで算出 |
| 所要時間 | 即日〜数日程度 |
| 立ち会い | 不要 |
| 費用 | 無料 |
| 精度 | 低め(概算) |
| メリット | 手軽・スピーディー・遠方物件にも対応可能・複数社への同時依頼が容易 |
| デメリット | 実際の建物状態が反映されない・売却価格との乖離が生じるリスクあり |
訪問査定の特徴とメリット・デメリット
訪問査定は、文字通り実際に不動産への訪問・現地調査を経て査定価格を算出する方法です。「実査定」と呼ばれることもあります。机上査定で参考にした物件に関するデータに加え、周辺環境・隣接する道路状況・室内の保守状況・外壁の劣化具合・過去のリフォーム履歴・眺望なども含め査定価格を算出します。
特に空き家の場合、長期間にわたって管理されていないケースや、老朽化が進んでいるケースも多く、実際に目で確認しなければわからない状態の差が査定額に大きく影響します。訪問査定では、机上査定では得られない詳細な情報を得ることができるため、精度の高い査定結果を得ることができます。
訪問査定は個別の事情まで反映して査定するため、売却価格に近い査定価格を算出することが可能です。また、現地調査の際に担当者から売却戦略に関するアドバイスを直接受けられる点も大きなメリットです。
一方で、訪問査定にはいくつかのデメリットもあります。訪問査定の場合は、不動産会社の担当者が現地を訪れる必要があるため、まずは日程調整が必要になります。そして、実際の現地調査には1〜2時間ほどかかり、より正確な査定結果を算出するために別途調査も行います。その結果、査定結果を受け取るまでに1〜2週間かかることもあります。
また、訪問査定では立ち会いが必要となるため、遠方に空き家がある場合はスケジュール調整に手間がかかる点も念頭に置いておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 査定方法 | 現地を訪問し、建物・土地・周辺環境を目視で確認したうえで算出 |
| 所要時間 | 現地調査1〜2時間+結果まで1〜2週間程度 |
| 立ち会い | 原則必要(所有者または代理人) |
| 費用 | 無料 |
| 精度 | 高め(実売価格に近い) |
| メリット | 建物の実態を反映した精度の高い査定額が得られる・担当者から直接アドバイスを受けられる |
| デメリット | 日程調整が必要・結果が出るまで時間がかかる・遠方の場合は手間がかかる |
机上査定と訪問査定どちらを選ぶべきか
2つの査定方法はどちらか一方を選ぶというよりも、目的やタイミングに応じて段階的に組み合わせて活用することが基本的なアプローチです。
不動産を売却する場合はデータ上で完結する机上査定である程度の相場感をつかんだ後、気になった会社に訪問査定を依頼するのが一般的です。
具体的な使い分けの目安は以下のとおりです。
| 状況・目的 | おすすめの査定方法 |
|---|---|
| 売却するかどうかまだ迷っている | 机上査定 |
| 遠方に空き家があり現地に行きにくい | 机上査定(まず相場観を把握) |
| 複数の不動産会社を比較して絞り込みたい | 机上査定(一括査定を活用) |
| 売却を本格的に決めており、正確な価格を知りたい | 訪問査定 |
| 空き家の劣化が進んでいる・管理状態が悪い | 訪問査定(実態を正確に反映させるため) |
| 戸建ての空き家を売却したい | 訪問査定(個別差が大きいため) |
訪問査定は1社ずつ対応が必要で時間も手間もかかりますが、机上査定なら一括査定サイトなどを使って複数社に1度に依頼でき、各社の査定額や対応の違いを並べて確認することができます。「どの会社が信頼できそうか」「価格の見方にばらつきがあるかどうか」といった判断材料を得ることができるので、訪問査定を依頼する会社を絞り込むのにも役立ちます。
また、戸建ての場合は個別差が大きく、境界や庭・屋根の状態なども査定の要件となるため(プロでなければ判断がつかないケースが多い)、机上査定では限界があると言えます。こういったことを踏まえ、戸建ての場合は早い段階で訪問査定を行うほうが効率的です。
空き家は長期放置による劣化や特殊な管理状態が査定額に直結しやすいため、最終的には訪問査定によって実態を正確に反映した査定額を取得することが、売却成功への近道といえます。まずは机上査定で相場感と依頼先候補を絞り込み、売却意思が固まったら訪問査定へと進むという2段階のアプローチを意識しましょう。
売却前に確認したい空き家査定のチェックポイント

空き家の査定を依頼する前に、売主側でしっかりと準備を整えておくことが、スムーズな売却と適正な査定額の取得につながります。書類の準備不足や不動産会社選びのミスは、査定の精度を下げたり、売却活動全体に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。このセクションでは、査定依頼前に確認しておくべき重要なポイントを順番に解説します。
査定依頼前に準備しておく書類一覧
査定依頼をする前に、売却したい物件に関する書類をできる限り揃えておくことで、査定とその後の売却活動がスムーズに進みやすくなります。書類の種類によって、机上査定時に必要なものと、訪問査定時に追加で必要になるものに分かれます。
机上査定では物件の基本情報が分かる資料を準備するだけで査定が可能です。登記簿謄本(全部事項証明書)は物件の所有者や土地・建物の情報を確認するための書類であり、固定資産税評価証明書は不動産の税務上の評価額を知るための書類です。
登記事項証明書は不動産の権利や面積などが書かれた書類で、査定の精度をあげる上で重要な書類です。もしも紛失してしまった場合は法務局で再取得できます。また、測量図や公図は法務局で再取得できますが、住宅購入時の図面は再取得ができないため、紛失した場合は査定を依頼する不動産業者へ手元にない旨を伝えましょう。
確定測量図は土地または戸建てを売る場合には原則として用意しておくことが望ましく、もし査定時に確定測量図がない場合には、不動産会社から引き渡しまでに作成することを求められることが一般的です。
リフォーム歴や修繕記録は、建物の価値を評価するうえで重要な情報となります。過去の修繕記録は建物のメンテナンス状況を確認するための資料として、書類をしっかり準備し、査定時に適切な情報を提供できるようにしておきましょう。
以下に、机上査定と訪問査定それぞれで必要となる主な書類をまとめます。
| 書類名 | 机上査定 | 訪問査定 | 主な用途・備考 |
|---|---|---|---|
| 登記事項証明書(登記簿謄本) | ◎ 必須 | ◎ 必須 | 所有者・権利関係・面積などを確認。法務局またはオンラインで取得可能 |
| 固定資産税評価証明書 | ◎ 必須 | ◎ 必須 | 税務上の評価額を確認するための書類 |
| 公図・測量図 | △ あれば望ましい | ◎ 必須 | 土地の形・面積・境界線を確認。法務局で再取得可能 |
| 建物図面・間取り図 | △ あれば望ましい | ◎ 必須 | 物件購入時のパンフレット等。再取得不可のため紛失時は業者へ申告 |
| 権利証(登記済証)または登記識別情報通知書 | — 不要 | △ あれば望ましい | 本人確認・所有権移転時に必要 |
| 確定測量図 | — 不要 | ◎ 必須(土地・戸建て) | 境界が確定している場合に発行される測量図 |
| 過去の修繕・リフォーム記録 | △ あれば望ましい | △ あれば望ましい | 建物の管理状況を示す重要な資料 |
| 住宅ローン残高証明書 | — 不要 | △ 該当者のみ | 売却時の精算が必要な場合に役立つ |
| 身分証明書(運転免許証・マイナンバーカードなど) | △ 場合による | ◎ 必須 | 本人確認のために必要 |
相続したまま放置している空き家では、登記が故人名義になっているケースが珍しくありません。売買契約時にまとめて手続きをするとなると時間がかかるため、早めに名義を変更できるかどうか確認しておきましょう。
不動産会社を選ぶ際のポイント
空き家の査定を依頼する不動産会社選びは、売却の成否に直結する重要なステップです。査定額の高さだけに目を向けるのではなく、空き家売却に関するノウハウやサポート体制の充実度も合わせて見極めることが大切です。
築年数が長い物件や古家付きの土地に慣れていない業者だと、売り出してもほとんど問い合わせが来ないというケースもあります。担当者に過去の売却実績を確認し、空き家売却の経験数や、空き家特有の課題を理解しているかどうかを見極めましょう。
査定額には明確な根拠はなく、実際の時価(実勢価格)と大きなズレがあったり、査定額を敢えて高く設定することで契約をとろうとしたりするケースもあります。販売活動によって不動産売買が成功するかどうかが決まるため、査定価格を比較するだけでなく、各社の実績や評判、担当者の印象や人柄なども含めてどこと契約するか判断する必要があります。
不動産会社を選ぶ際には、以下のポイントを総合的に確認することが重要です。
| 確認ポイント | 確認方法・着目点 |
|---|---|
| 空き家・古家の売却実績 | 担当者への直接質問、ホームページの実績紹介ページで確認 |
| 地域の市場知識 | 対象エリアの取引事例や価格動向を把握しているか確認する |
| 査定根拠の説明力 | 査定額の算出根拠を明確かつ丁寧に説明してくれるか |
| 担当者の対応・誠実さ | 訪問査定時の態度・質問への回答姿勢で判断する |
| 販売チャネルの広さ | レインズへの登録や自社ウェブサイトでの集客力を確認 |
| 売却後のサポート体制 | 契約不適合責任への対応や引き渡し後のフォロー内容を確認 |
気づいている不具合や改修歴は隠さず担当者に伝えたほうが、後々のトラブルを避けやすくなります。築年数や増改築の履歴など、詳細な情報を把握しておくほど、より正確な査定額につながるでしょう。
複数社への査定依頼が重要な理由
空き家の査定は、必ず複数の不動産会社に依頼することが、適正価格を把握するうえで欠かせないステップです。1社だけの査定額を鵜呑みにしてしまうと、本来より低い価格で売り出してしまったり、逆に相場とかけ離れた高額査定を信じて売れ残りのリスクを抱えたりする可能性があります。
査定価格は査定する会社が考える売却予想価格であることから、不動産会社を変えると査定価格も変わります。そのため、高く売るには複数の会社の査定結果を比較することが重要となります。
不動産会社が提示する査定価格は、担当者が想定する「およそ3カ月以内に売れるであろう価格」です。査定結果に一喜一憂せず、仲介を依頼する不動産会社と販売計画についてよく話し合いましょう。
複数社への査定依頼には、一括査定サービスを活用するのが効率的です。インターネットを使った無料の一括査定サービスは、自分で不動産会社を一社ずつ探さなくても済み、手間も時間もかからないのが人気の理由です。一般的には3〜4社程度に依頼し、査定額の根拠や担当者の対応を比較したうえで、媒介契約を結ぶ会社を慎重に選ぶことが理想的な進め方です。
空き家の立地や築年数、劣化状況なども影響するため、複数の不動産会社に依頼し、比較することがポイントです。各社の査定額に大きな差がある場合は、その理由を各社に確認することで、物件に対する市場の評価をより深く理解することができます。
空き家査定額を上げるために売主ができること

空き家の査定額は、立地や築年数といった変えられない条件だけで決まるわけではありません。売主が事前に適切な準備を行うことで、査定担当者や将来の買主に好印象を与え、結果として査定額や最終的な売却価格を引き上げることにつながります。ここでは、売主が実践できる具体的なアクションを解説します。
清掃や片付けで第一印象を高める
空き家の査定で最初に影響するのが「物件の第一印象」です。購入希望者が内覧で最も重視するのは「清潔感」であり、物件の第一印象が査定額や売却価格に大きく影響します。手入れの行き届いた家は「大切に住まわれてきた家」という安心感を与え、買い手の購入意欲を高めます。
査定のプロは掃除がされているかよりも、家の状態を重視してチェックします。つまり、隅々まで徹底して掃除をしたからといって、査定額が上がるわけではありません。ただし、過度の汚れは査定額に悪い影響を与える可能性があります。
キッチンや浴室などの水まわりにカビが発生していたり、頑固な汚れがこびりついていたりすると、購入希望者は値引きを要求することがあります。自分では落とすのが難しい汚れをハウスクリーニングできれいに落としておくと、値引き交渉が起きにくくなり、希望価格で売却できる可能性が高まります。また、ハウスクリーニングは査定前に終わらせておくことで仲介業者の印象が良くなり、優良な物件として紹介される可能性も高まります。
空き家の場合、長期間放置されることで室内に埃や黴が蓄積しやすく、庭や外構も荒れがちです。清掃の優先箇所をまとめると以下のとおりです。
| 箇所 | 主な作業内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| 水回り(キッチン・浴室・トイレ) | カビ・水垢・油汚れの除去 | ★★★ |
| 床・フローリング | ほこり除去・ワックスがけ | ★★★ |
| 窓ガラス・サッシ | 汚れ・カビの拭き取り | ★★☆ |
| 外壁・玄関周り | 苔・汚れの洗浄、雑草除去 | ★★☆ |
| 庭・外構 | 雑草刈り、落ち葉の片付け | ★★☆ |
| 室内全般(残置物) | 家財・不用品の撤去 | ★★★ |
残置物(家具・家電・日用品など)が大量に残っている場合は、遺品整理業者や不用品回収業者を活用して早めに片付けを済ませておくことが重要です。残置物が多いほど物件の広さや状態が伝わりにくく、査定担当者や買主に悪印象を与えかねないため、査定依頼前に可能な限り撤去しておきましょう。
修繕箇所の優先度を見極める方法
空き家には修繕が必要な箇所が複数あるケースが多いですが、すべての箇所をリフォームすれば査定額が上がるわけではなく、費用対効果を慎重に見極めることが重要です。床や壁紙の張替えやキッチン・シンクまわりの改修、浴室一式の交換など、予想以上に多額のリフォーム費用がかかるため、売却益を圧迫しないよう注意が必要です。
修繕の優先度を判断する際は、「安全性・機能性に関わる不具合」と「見た目の問題」を切り分けることがポイントです。以下の表を参考に、対応すべき箇所を整理してみましょう。
| 修繕の種類 | 具体例 | 対応の優先度 | 理由 |
|---|---|---|---|
| 安全性・機能性に関わる修繕 | 雨漏り・シロアリ被害・給排水管の不具合・基礎のひび割れ | 高 | 査定額への影響が大きく、告知義務が生じる場合もある |
| 設備の不具合 | 給湯器・エアコン・換気扇の故障 | 中 | 買主の値引き交渉の材料になりやすい |
| 外観・外壁の劣化 | 外壁の剥がれ・塗装の色褪せ・屋根の損傷 | 中 | 第一印象を左右するが、費用対効果の確認が必要 |
| 内装の汚れ・傷 | クロスの黄ばみ・床の傷・落書き | 低〜中 | 軽微な補修で対応可能なものは費用を抑えて対処する |
| 大規模リノベーション | 間取り変更・設備全交換 | 低 | 費用が高く、査定額への上乗せ効果が限定的になりやすい |
築年数が古くても適切にメンテナンスやリフォームを行って状態がよければ、評価額がそこまで下がらないケースもあります。反対に、築年数が浅くても築年数以上に状態が悪ければマイナス評価になる恐れがあります。そのため、まずは不動産会社の担当者に「どの修繕が査定額に影響するか」を相談したうえで、優先順位をつけることをおすすめします。費用をかけすぎて売却益が出なくなるケースを防ぐためにも、修繕前に査定を受けて現状の評価を把握することが合理的な判断につながります。
インスペクション活用で信頼性を高める
インスペクション(既存住宅状況調査)とは、建築士などの専門家が住宅の劣化状況や不具合の有無を客観的に調査することです。空き家の売却においてインスペクションを活用することは、査定額の向上だけでなく、売却プロセス全体の信頼性を高める効果があります。
インスペクションを実施することで、売主は物件の状態を客観的なデータとして買主や不動産会社に提示でき、根拠のある価格交渉が可能になります。また、買主側も建物の状態を事前に把握できるため、安心感から購入を決断しやすくなり、値引き交渉が起きにくくなるというメリットがあります。
インスペクションの主な特徴と活用メリットをまとめると以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査対象 | 基礎・外壁・屋根・室内(雨漏り・シロアリ・構造上の問題など) |
| 調査実施者 | 建築士・既存住宅状況調査技術者(国土交通省が定める講習修了者) |
| 費用の目安 | 戸建て住宅の場合、おおむね5万〜10万円程度 |
| 所要時間 | 2〜3時間程度(物件規模による) |
| 売主のメリット | 物件状態の透明性向上・値引き交渉リスクの低減・売却スピードの向上 |
| 買主のメリット | 購入判断の根拠が明確になり、安心して購入できる |
なお、インスペクションの結果で問題が発見された場合でも、それを隠すことは売主の告知義務違反につながります。問題点を開示したうえで価格に反映させるか、修繕して引き渡すかを判断することが、売却後のトラブル防止にも重要です。空き家は長期間管理されていないケースが多く、雨漏りやシロアリ被害が潜在している可能性があるため、売却前のインスペクション実施は特に有効な手段といえます。インスペクション事業者の検索には、国土交通省の既存住宅インスペクション・ガイドラインを参考にするとよいでしょう。
空き家の売却方法と査定の関係を理解する

仲介売却と買取の査定額の違い
空き家を売却する際の主な方法は、「仲介売却」と「買取」の2種類です。それぞれ査定の意味合いと最終的な売却価格への影響が大きく異なるため、違いをしっかり理解したうえで選択することが重要です。
仲介売却とは、空き家などの不動産の売却を不動産会社に依頼するもので、最も一般的な取引方法です。仲介による売却の場合、査定価格=売却価格とはなりません。査定価格をもとに売り出し価格を決め、買主と条件交渉を経たうえで最終的な売却価格が決まります。
一方で買取の場合、仲介における「売却査定」との違いは、査定額で買取価格が決定するということです。売却査定額は「買い手が見つかる相場はこのくらいだろう」という当初の見立て価格にすぎませんが、買取査定は「この金額で買い取ります」と不動産会社が宣言する価格です。
買取のメリットは、販売活動が不要で、解体・修繕などの手間がかからず現状のままで売却できることです。買取価格は必要経費を差し引いた下取り価格、市場相場の60〜80%程度が目安となります。また、市場価格の50%〜70%が空き家の買取価格の相場と言われています。
以下に、仲介売却と買取の主な違いをまとめます。
| 比較項目 | 仲介売却 | 買取 |
|---|---|---|
| 査定額の意味 | 売り出し価格の目安(確定ではない) | そのまま売却価格として確定する |
| 売却価格の水準 | 市場相場に近い価格が期待できる | 市場相場の50〜80%程度が目安 |
| 売却までの期間 | 3カ月〜半年以上かかることもある | 最短数日〜1カ月程度 |
| 仲介手数料 | 成約時に発生する | 原則不要 |
| 物件の現状 | 清掃・修繕が求められる場合がある | 現状のまま売却できることが多い |
| 向いているケース | できるだけ高く売りたい場合 | 早期売却・手間をかけたくない場合 |
仲介でも希望した金額で売れるとは限らず、希望売却価格が高すぎると買い手が見つかるまで時間がかかることになりますが、時間がかかっても良いからできるだけ高く売りたいという場合は不動産仲介業者に相談するとよいでしょう。
不動産会社から提示された買取価格が適正であるかを判断するためには、売却相場を知っておくことが必要です。売却相場を調べるなら、仲介でどのくらいの価格で売却できるのかを見積もってもらう不動産査定をおすすめします。たとえば、仲介での査定価格が3,000万円の場合、適正な買取価格は1,800万〜2,400万円ほどです。このように、まず仲介での査定を受けることで、買取価格が適正かどうかを判断するための基準が得られます。
不動産仲介会社に依頼をしつつ、不動産買取業者に査定を依頼することも可能で、仲介を依頼しておき、市場での需要や売却価格を確認しておくことで、不動産買取業者に安く買い叩かれるリスクを避けることができます。
更地渡しと建物付き売却の査定への影響
空き家の売却方法として、建物を解体して土地のみで引き渡す「更地渡し」と、建物をそのままの状態で売却する「建物付き売却」の2パターンがあります。どちらを選ぶかは査定額や売却条件に大きく影響します。
| 比較項目 | 更地渡し | 建物付き売却 |
|---|---|---|
| 解体費用 | 売主負担(木造で100〜200万円程度が目安) | 不要 |
| 固定資産税 | 住宅用地の特例が外れ、最大6倍になる場合がある | 住宅用地の特例が適用される |
| 買主の幅 | 土地利用を自由に検討できるため幅が広がりやすい | 古家の活用・改修を前提とした買主に限られやすい |
| 売却価格への影響 | 土地の需要が高いエリアでは高値になりやすい | 建物の状態や築年数が査定額を左右する |
更地渡しの最大のメリットは、土地そのものの価値で売却できるため、買主の幅が広がりやすい点です。新築希望の購入者や土地活用を検討する事業者にも訴求できるため、立地条件が良いエリアでは高値がつきやすくなります。
一方で注意が必要なのは、更地にすると固定資産税・都市計画税が高くなるため、買い手探しが長期化した場合、金銭的負担が大きくなります。更地にすべきか否かや、解体・建て替えにかかる費用については、査定後に不動産仲介業者と相談して検討するようにしましょう。
また、築年数が経っていても使用できる建物もあるため、空き家を解体するかどうかは、不動産仲介業者に査定してもらってから判断しましょう。建物に価値があったこと・解体しないほうが手元に多くお金が残ることが、解体してから判明してもどうすることもできません。
更地渡しか建物付き売却かの判断は、まず不動産会社に査定を依頼し、両方のシミュレーションを比較したうえで決めることが鉄則です。解体費用を差し引いたうえで手元に残る金額が、建物付きで売却した場合と比べてどちらが有利かを数字で確認してから選択しましょう。
空き家特別措置法が査定に与える影響
2015年に施行され、2023年に改正された「空家等対策の推進に関する特別措置法(空き家特別措置法)」は、空き家の査定や売却に直接的な影響を与える重要な法律です。この法律を理解しておくことは、空き家を売却するうえで欠かせません。
同法では、倒壊の危険がある、衛生上有害となる恐れがある、景観を著しく損なっているなどの状態にある空き家を「特定空き家」に指定する仕組みが設けられています。さらに2023年の改正では、特定空き家になる前の段階で管理が不十分な状態にある空き家を「管理不全空き家」として新たに位置づけました。
この法律が査定に与える影響を整理すると、以下のとおりです。
| 指定区分 | 内容 | 査定・売却への影響 |
|---|---|---|
| 管理不全空き家 | 適切な管理が行われていないと判断された空き家 | 住宅用地の固定資産税特例が解除される可能性があり、税負担増加によって売却を急ぐ状況になりやすい |
| 特定空き家 | 倒壊・衛生・景観上の問題がある空き家 | 固定資産税の住宅用地特例が解除され、税額が最大6倍になる場合がある。勧告・命令・行政代執行の対象となり、査定額が大幅に下落するリスクがある |
空き家特別措置法の観点で特に注意したいのは、「特定空き家」に指定されてしまうと、住宅用地としての固定資産税の軽減特例が適用されなくなる点です。本来、住宅が建っている土地は固定資産税が最大6分の1に軽減される「住宅用地の特例」が適用されますが、特定空き家に指定された場合はこの特例が外れ、税負担が一気に増大します。これにより所有者が早期売却を余儀なくされるケースがあります。
査定額への影響という面では、特定空き家や管理不全空き家に指定されている・あるいは指定される可能性が高い物件は、売却の緊急性が高いとみなされるため、買取業者から低い査定額を提示されるリスクがあります。そのため、空き家を長期間放置せず、管理状態を適切に保つことが、良好な査定額を維持するためにも重要です。
また、勧告・命令を受けている物件や行政代執行の可能性がある物件は、仲介での売却が困難になる場合もあります。このような状態になる前に、早めに不動産会社へ査定を依頼し、売却の選択肢を確認しておくことが、空き家オーナーにとって最善の対応策です。
空き家特別措置法の詳細については、国土交通省の空き家等対策に関する公式ページでも確認することができます。
まとめ

空き家の査定額は、立地・築年数・管理状態・放置期間など複数の要因によって決まります。査定方法には机上査定と訪問査定があり、より正確な金額を知るには訪問査定が適しています。また、複数の不動産会社へ査定を依頼することで、相場観を把握しやすくなります。清掃や書類の準備など、売主ができる対策を事前に行うことで、査定額の向上も期待できます。空き家特別措置法による影響も踏まえ、早めの行動が売却を有利に進める鍵となります。
訳あり物件買取センターの不動産買取の専門家に相談することで、これらの複雑な手続きやトラブルをスムーズに解決し、安心して資産を管理・処分することができます。